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ひようたんやについて

ひようたんやの物語

2013年12月。「和食」が、ユネスコ無形文化遺産に登録されたとき、日本料理界には大きな激震が走りました。和食が、日本文化の素晴らしさを世界にPRする代表としての責務を担うことになった一方で、日本料理界はその存続がずっと危ぶまれていたためです。

伝統を持ち続けていたからこそ、変わることのできない保守的な業界事情がそこにありました。日本料理の世界は、昔ながらの職人気質な料理人が厨房で料理を作り、接客係はお食事を運ぶだけという、どこまでも「厨房優位」になってしまっていた世界でした。お客様にせっかく「今日のお料理はこんな料理の方ががよかった」と貴重なご意見を頂いても、接客係は板挟みになるなるばかりで、厨房にはなかなかその声が届かない。「お客様のためにお料理を作る」という、当たり前のこともできなかった時代が、日本料理界には未だに長く続いていました。「このままでは、和食の業界はだめになってしまうのかもしれない」そうした現状を打破するために、我が社が出したひとつのこたえがあります。それが、常にお客様の声を厨房に届くよう、接客係と厨房の意識改革を行い、「厨房とお客様の垣根をなくす」という仕組みを作ることでした。


 ひようたんやの掲げている、“一人三役”というスタイル。これは従来の日本料理界の中では、とても画期的な手法でした。従来の厨房が独立している完全な分業体制の料理店では、お客様の声が厨房に届かず、お客様のためのお料理を作ることのできる仕組みが整っていませんでした。しかしそれでは、「お客様を喜ばせるための意識を、スタッフ全員が一体となって持つ」ことのできる店づくりにはなりません。そこで、「自分のポジションがどこであっても、皆がお客様をお迎えするために意見を言い合って行きなさい」と、厨房とホールの意識改革を推進しました。 

 「自分たちだけが良いと思う料理を出し続ける料理屋」の時代は終わりました。本当にお客様の欲しいことを知っているのは、お客様の前に出ている接客スタッフのはず。そのため、「接客係は、たとえ料理のことがわからなくても、お客様のためを思うならば厨房に、メニューに口出しをしなさい」と伝えていきました。また、自分たちでメニューを決めることが当たり前だった厨房には、「常に『お客様のために』を考えながら、接客係と話し合い、お料理を作りなさい」と伝えていきました。そうしていつしか、接客係も料理スタッフも、双方が切磋琢磨してお客様に合わせたお料理をお出しできる仕組みができていったのです。人事制度も根底から見直し、年功序列をなくしたり、料理人の間で基礎的な評価テストを開催するなど、頑張るスタッフが実力で評価される仕組みも整えました。これらの施策の結果、ひようたんやの運営する店舗は、多くのお客様に「また来たい」と言っていただけるお店になることができました。「古い考え方ややり方に囚われず、お客様に合わせて気軽に日本料理を楽しんでいただく」というやり方が、ひようたんやに足繁く通ってくださる根強いファンの方々を生み出していきました。


 今、ひようたんやで進めている事業として、「和食を科学する」という試みがあります。これまで、日本料理界では「料理の味は料理人が決め手」といわれるほど、個々の職人の技術や感性に依存していました。しかし今後は、人材育成の面からいっても、和食のレシピ化を進め、「誰が作っても美味しい日本料理」がなくてはなりません。そのことから、ひようたんやでは調理手法のマニュアル化と、それを次世代に伝えていくための体制を現在整えております。調理作業のうち、機械でできる部分は機械で行い、お客様に安定したお料理を提供する……従来のやり方にとらわれない、合理的な効率化が今後は日本料理界にも求められます。ですが、当然、調理人は調理人として、常に「どうしたらお客様を喜ばせることができるか」を考え続けなくてはなりません。最後に全てを決めるのは、どこまでいってもマニュアルではない「ヒト」だからです。ひようたんやでは、たとえ料理長でも、必ずお客様の残されたお料理のチェックや、洗い物、下げ物のチェックを行い、「何がそのお客様には受け入れられなかったのか」を確認した上で、次のメニュー作りに努めます。変えるべき部分と、変えるべきでない部分を持ち、チェーン店にも高級料亭にもできない、飲食業界の中で第三のポジションをひようたんやは確立していきます。


 「和食をエンターテインメントにする」――これが、ひようたんやの掲げているモットーです。これを実現するため、日本料理を提供する店舗運営を事業の主軸としながら、さまざまな領域に視野を広げていきます。まず、直近では、弊社のメイン商品である「つゆしゃぶ」を元にしたフランチャイズ展開、及び大手企業とのジョイントビジネスを計画しています。オリジナル商品『つゆしゃぶ』と、ひようたんや発祥の地である近江八幡の名産『近江牛』を広めるために、2020年までに10店舗、2025年までに20店舗の拡大を計画。さらに、日本料理に不可欠な「器」などの調度品を、他業界企業とコラボレーションして商品化する企画が進んでいるなど、その領域は料理を提供するだけの範囲には留まりません。その全ては、「多くのお客様に、気軽に日本料理を楽しんで頂きたい」という、創業以来のひようたんやの持つ想いから来ています。常にお客様のためを思って考えることは全ての基本です。ですから、ひようたんやでは新入社員には入社した後、必ず現場のスタッフとして入って頂きます。そこで成長した先には、無限のビジネスチャンスと事業領域が待っている。それが、今ひようたんやが見据えている、新しい「飲食業界の可能性」なのです。